IT原理 インターネットは世界のどこを変えたのか。
大人気の本になった「モチベーション革命」の著者である尾原和啓が書いていた「IT原理」という本がとても分かりやすく、インターネットがどう変わり、経済はどう変化したのか、これからのインターネットはどうなっていくのかを知ることができる。
かなり分かりやすく、とても勉強になります。
インターネットというのは何を目的としているのか?
なぜグーグルはすごいのか?
そんなことがとても腑に落ちて理解することができる。
インターネットの特徴は何か?
そもそもインターネットの何がすごいのかというと、時間的、空間的な制約を受けることがないというのが一番の特徴である。
この制約がなくなったことでビジネスの全てが変わってしまったのです。
著者は大学生の時に中古のバスを買って、アジアの国に売るというビジネスをしていて儲けることができたのだが、インターネットが出てきたことで、そのバスはどこで手に入るのか、などの情報が見ることができて、多くの人がビジネスに参入することができるようになった。
インターネットは情報の民主化とも言われ、これまでは情報を持っている人が一番偉かったが、それはもう意味を持たなくなり、誰でも情報を持つことができるようになります。
だからこそ、転売などのビジネスはインターネットがない時は旨味のあるビジネスだったのかもしれないが、情報が誰でも手に入ることで、旨味は少なくなっていったのです。
インターネットのビジネスとは?
様々なサービスがインターネットにはある、グーグル、ツイッター、フェイスブックなど、そのデカすぎる企業のサービスは我々は無料で利用できる。
なぜ無料で利用できてどこでお金を儲けいるのかわからない方も多だろう。
簡単に説明すると、誰でも利用するグーグルマップなどで調べて自分が行きたい店に誘導してそれによってユーザーはどこの店に行きたがっているのかを知ることができます。
その情報はグーグルだけが握っている情報です。
それをグーグルは情報を欲しがっている企業に売るというビジネスの形をしています。
世界中に散在しているユーザーを一か所に集めて、そのユーザーを金を出しても欲しいと思っている企業や人と結びつける、マッチングするのが、インターネットのビジネスなのです。
インターネットがなかった時代は「モノを安く仕入れて高く売る」ものだったが、インターネットは「安く仕入れて高く売る」という形のビジネスに変わったのです。
最近出てきたゾゾタウンのサイズを測ることができるスーツもなぜ無料で利用することができるのか。
それはいろんな人の体のサイズのデータを知ることができるからです。
その情報はゾゾタウンに集まることで自社のビジネスに利用することができ、他の企業も欲しがっているところは多いのです。
データこそが大切なのです。
これからのインターネットのビジネスの形は?
著者はドコモのiモードを作った凄い人です。
昔のインターネットはとても印象が悪く、すぐにウイルスにかかってしまうなどの評判があり誰もが使いたがらないものでした。
そこで誰でもが気軽インターネットを利用してもらえるように作ったのがiモードの出発点でした。
そしたらiモードメールという絵文字を使うことができるメールが人気が爆発をしたのです。
電話というメディアは相手の時間を奪うものです。相手の都合を取ることなくかかってきて、強制的に時間を奪うという暴力性を持っています。発信側にするととても心理的な発信コストの高いコミュニケーション手段です。
そこでiモードメールがコミュニケーションのコストを劇的に下げたのです。
それによってどうでも良いことなどでもメールを送ることができ、コミュニケーションを楽しめるようになったのです。
こんなにも需要があることがとても意外で、かなりびっくりし、コミュニケーションの市場はとても大きく、お金になることを知ったのです。
日本のハイコンテクストの文化
日本は「ハイコンテクスト」な文化です。
なぜ絵文字が日本から生まれたのかというのも「ハイコンテクスト」が関係しています。
「ハイコンテクスト」とは言葉ではない言葉の背景、感情などを大切にするという意味です。
だから絵文字などの感情を言葉では表せない感情を表すために使うのです。
逆にアメリカは「ローコンテクスト」な国です。
なぜアメリカが「ローコンテクスト」なのか?
それは移民がたくさんいるので、文化の背景などを共有することができないからです。
このアメリカ的な発想は、一面で危険性も孕んでいます。誰から買っても同じものを売るということは自然とボリュームの勝負になるということです。大量に仕入れられる業者は仕入れ価格を抑えられるから値段も安くなる。そして、ほかの業者はそれに対抗するためにやはり、価格を下げなければならないという、価格競争の連鎖へと繋がりがちです。
だからアマゾンなどの商品の内容だけが書いていあり、大量に買うことができることだけが必要で、誰が作り、どのような背景があるのかなどは関係なく、そんな情報は必要ありません。
このような世界を変えるには日本人が持っている「ハイコンテクスト」な文化が必要なのです。
文化の背景までもきちんと描くということが大切なのです。
ダイソーの社長のこのようなエピソードがあります。
映画を映画館に見にいくと、およそ2時間で2000円くらいかかります。ダイソーなら500円で30分楽しめる。とてもいいのではないか、と矢野さんはおっしゃっていました。つまり、ダイソーでは品物そのものだけでなく、店の空間全体、個々の品物が背景に持つ物語、それを買った自分の物語、それらを全部ひっくるめて売っているということです。これはとてもハイコンテクストな考え方であり、ビジネスのやり方です。
映画はまぎれもなく世界言語である。多様性を背景にしながら、その差異を軽々と越境し、皆が映画の住人としてつながれるというこの豊かさ。その豊かさの前に、現住所は意味を失う。
このように世界に通じるコミュニケーションは英語でもなく、中国語でもない、非言語の世界にあるのです。
ITが作る素晴らしい世界にこれからも期待したい。
お金2.0 佐藤航陽 新たな時代を作っていくあなたに。
ビットコイン、仮想通貨などが出てきて、巷でも話題になってきている。
この新たに出てきたこいつらはなんなのか?
これから新たなお金になるなるのか?
資本主義の未来はどうなっていくのか?
このことがこの本には全部書いてある。
未来の経済、価値とは何なのか、これからの生き方などが詳しく書かれている。
間違いなく全人類必読である。
現実の成り立ちは「お金」「感情」「テクノロジー」
筆者は未来への影響を決める大きな要素は「お金」「感情」「テクノロジー」だと言っています。
これらの異なる3つのベクトルが相互に力を及ぼしながら未来へ影響を与えていき、一番力が強いのは「お金」、次に「感情」、「テクノロジー」の順番で影響を与えます。
筆者は竹中平蔵さんから「世の中は連立方程式のようなものだ」と言われ納得したと言います。
既存の経済と仮想通貨は何が違う?
最近ではビットコインなどの仮想通貨が流行っています。
これが未来を変える技術だと感じる人もいますし、危ないものだと感じる人もいる。
筆者は既存の経済と仮想通貨は全く違うもので、野球とサッカーの違いのようだと言っています。
私もよく既存の経済と、仮想通貨などの新しい経済の話をする時に、「こちら側」と「あちら側」というふうに区別して、頭の中のスイッチを切り替えるようにしています。意識しないと同じような枠組みで考えてしまいがちですが、野球とサッカーぐらいに別の仕組みだと区別しないと、目の前で起きていることは正しく認識できません。
新しいものが出てきた時に、それに似た業界の前提知識があると、その知識に当てはめて新しいものを見てしまう傾向があります。しかし、それは危険です。仮想通貨も既存の金融業界の人ほど理解に苦しみ、全く前提知識のない若者や一般の人の方が自然に受け入れて使いこなしてします。
制度的にも全く別物だと考えないといけない。
これは現在の資本主義の成り立ちを知り、これからのお金がどのような変化をしていくのかを知ればわかる。
経済の民主化が始まっている
資本主義は制度的に疲弊し、もう限界に近づいている。
現在の資本主義では、9割のお金が投資などによって作られており、一般の人の消費によって動くお金は1割しかないのだそうです。
だから消費が少なくなっている現在とても不安定なシステムなっています。
お金も余りすぎており、投資家たちはお金を投資するところがなくて困っています。
現在新しい通貨などが出てきているのは「お金」の利用価値がなくなっていくことと考えれば良い。
インターネットが出てきたことによって「知識」を持っていること自体が意味を持たなくなったと同じように、「お金」の価値が急速になくなってきている。
この動きを「経済の民主化」と言います。
「お金」が大きな意味を持っており、持っている人こそが正義でなんでもできる世界が資本主義だった。
しかし、「お金」の価値がなくなってくることで、一般の人も力を持つことができる世界になっていく。
お金そのものには価値がなくなっていき、むしろどのように経済圏を作って回していくのかというノウハウが重要な時代に変わっていくと考えています。
テクノロジーによって個人個人が力を持つことができる世界にこれからなっていきます。
価値主義へと変わっていく
資本主義の力が「価値」を提供できる人がこれからはチャンスがあります。
資本主義ではお金によって「価値」が図られましたが、お金で図ることのできない所にチャンスがあります。
人間の内面的な価値に関しては、現在の資本主義の枠組みでは上の世代が認識しにくく、ここには大きなチャンスが存在しています。
この先は「自分の価値を高めておけば何とでもなる」世界が実現しつつある。
「僕らの世代にとっての課題は、誰もが人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」だ。
これからは全人類が自分の人生の目標ややりたいことができる世界になっていくことが必要です。
そんな世界が訪れるのです。
だから自分は何が好きで、何に価値を感じるのか、何が楽しいのか、といったことを知る必要があります。
自分という人間を深掘りして対話していくことが必要になるのです。
まとめ
佐藤さんはお金に苦労し、お金のことを考え続け、実際に行動をし続け第一線で活躍している方です。
その人から出てくるお金のことはとても説得力があり勉強になります。
今急速に動いている現在の状況を知るのにこの本は最適で、素晴らしい。
頭のいい若い人は日本にもたくさんいて、その人たちは圧倒的に優しい。
この世界を優しい世界にする。そんな思いが伝わってきます。
これからの日本はとても暗い世界が待っています。
でも若い人が大きな力になって変わっていく、そんな楽しみな世界も広がっているように思うので未来が楽しみでもあります。
幸福になるには自分の注意をどこに配分するかで決まる。
今の世の中幸福を手にしたいと思う人々がたくさん喘いでいるように見える。
だから本屋には自己啓発が溢れ、自己啓発セミナーは乱発されている。
どうすれば自分は幸せになれるのか、考える時間が増えている。
幸福とは、どこにどれだけ注意を向けるのかで決まる。
幸福になれないことにどれだけ注意を向けても無駄なのだ。
自分を幸福にしてくれることだけに注意を向けることが大切なのだ。
今回はこの本を紹介したい。
そこらへんにある自己啓発なんて読むのより数倍面白いし、これからの人生に役に立つと思う。
幸せな選択、不幸な選択──行動科学で最高の人生をデザインする (早川書房)
- 作者: ポールドーラン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/08/31
- メディア: Kindle版
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幸福とは快楽とやりがいが持続すること
まず幸福を考える時に自分にとって快楽とは何か、やりがいとは何かを分かることが大切だ。
私が孫たちに説明するなら、こんなふうに話したい、「幸福」とは、喜びとやりがいの両方が得られる経験に満ちた生活のことだよ、と。
快楽とやりがいを分けて考えるということが必要で、快楽とやりがいを二つ感じることができるのであればそれが一番良い。
そして快楽とやりがいが持続することができれば幸福になることができる。
幸福とは難しいことではないのだ。
自分にとって最適な快楽とやりがいのバランスが取れているときに、あなたは最も幸福だと言える。
快楽とやりがいの二つのバランスをとることも大切である。
現代人は快楽の方向ばかり追っているが、やりがいということも考えることで幸福へと導かれる。
バランスを考えることが必要なのだ。
そして筆者は快楽とやりがいのバランスをとることができれば後悔も少なくなるということも言っている。
ここで面白い実験を紹介しよう。
卒業生が40年前の冬休みを振り返って感じた公開を調査してみると、学生たちはちゃんと勉強しなかったことを後悔し(やりがいのある活動をしておけばよかった)、卒業生たちは40年前に思いっきり遊んでおかなかったことを後悔していた(快楽に満ちた活動をしておけばよかった)直近の後悔やはるか昔の後悔に気を病むよりも、いま快楽とやりがいのバランスの取れた時間を過ごすことを優先したほうがいい。快楽とやりがいのバランスが取れていれば、おまけとして後悔も少なくなりがちだ。
よく社会人が学生に向けてしっかり遊んでおけよ的なことを言いがちだが、結局社会人になってからも後悔はする。
だけども快楽とやりがいのバランスを取ることで未来の後悔は少なくなるのだ。
あなたは「快楽型」か「やりがい型」かそれとも「バランス型」か?
あなたはやりがいよりも快楽を多く味わっている「快楽型」だろうか?それとも辛くよりもやりがいを感じている「やりがい型」?それがうまくミックスされた「バランス型」?あなたは今、振り子のどのあたりにいるだろうか?その位置に満足しているのだろうか?
何が快楽ややりがいをもたらして、何がもたらさないかについての直接的な「フィードバック」に注意を向け、その情報を未来の幸福について予想する際に活用することだ。
周りの人間に踊らされるように快楽を求めることが自分に良いとは限らない。
どの型が自分に合っているのかを実際に体験し、フィードバックをすることで型は徐々に出来上がってくる。
自分にとって最適な型を作ることで周りには惑わされることは少なくなってくるだろう。
私たちは一般に、実際に自分を幸せにしてくれるものではなく、幸せにしてくれるはずだと思っているものに注意を向けてしまう。
筆者が言っているように私たちは幸せになれそうなものに手を出してしまいがちだ。
だがそれでは幸福を手に入れることができない。
世間に転がっている幸福だけが正解ではなく、自分で見つけ出すという態度が必要になってくるのではないだろうか。
教えてもらうのではなく、自分で見つけ出す。
幸福という最終ゴールには自分の経験からフィードバックを使い進んでいくのだ。
シングルタスクが人生を変える。
自律できぬ者に自由なし。 エピクロス
思考を明晰にし、シンプルにするには、相当の努力をしなければならない。だが、それだけの価値はある。そうなれば山をも動かせるのだから。スティーブ・ジョブズ
時間は節約などできない。使うことしかできないのだ、しかし、賢くも、愚かにも使うことができる。 ベンジャミン・ホフ
現代はいろんなものが溢れかえっており、意識しないと何も手につかないまま、何も成し遂げることもできずに終わってしまいます。
集中力は散漫になりやすく、情報の海に投げ出されて溺れている人は多いのだろう。
いろんな仕事を抱え込み、同時に進行することを「マルチタスク」と言います。
マルチタスクには様々な悪影響があります。
そもそも人間の脳は、一度に複数のことに注意を向けることができないのだ。マルチタスクは情報の流れを遮断し、短期記憶へと分断する。そして短期記憶に取り込まれなかったデータは、長期記憶として保存されずに、記憶から抜け落ちていく。だから、マルチタスクを試みると能率が落ちるのだ。
手みじかにいえば、マルチタスクは不可能であり、一般に「マルチタスク」と考えられている行為は「タスク・スイッチング」にすぎない。 タスクからタスクへせわしなく、注意を向ける先を無益に変えているだけだ。 タスクの切り替えは0.1秒もかからないため、当人はその遅れに気づかない。
シングルタスクの効果とは?
シングルタスクとは簡単に言えば、「いま」ここにいること、「一度に1つの作業に没頭すること」と言えます。
一つのことに没頭することが大きな力になるのです。
シングルタスクとは、たんなる行為を指すわけではない。自制心を発達させることでもある。
外部からの刺激を処理する責任は、あなたにある。ところが大半の人はそれを環境のせいにして、自分自身を見つめようといしない。自分の内面を厳しく見つめるより、外部からの刺激に身をまかせてしまうほうがラクに決まっているからだ。
1つの作業に没頭すると「フロー」の状態が生まれる。すると、その行為に完全に集中し、ふだんよりずっと高い能力を発揮できるようになる。
このように何かに没頭するという状態を作り出すことがとても大切になるのです。
だから、時間を忘れるほど熱中できるものがあることが人生を豊かにしてくれます。
仕事も一気に手をつけるのではなく、優先順位を決めて一つ一つ手をつけていく方法が一番早く仕事が片付きます。
多くの人が外部に影響されやすくなっているなかで、一つのことに没頭できることがとても大切な能力になってきているのではないでしょうか。
引用 SINGLE TASK 一点集中術 デボラ・ザック
仕事にモチベーションは必要ない。
今の日本ではモチベーションという言葉が多く使われています。
当たり前のように今ではみんな使うようになっているのですが、実はモチベーションという言葉を使い始めたのは2008年頃から増えてきたようです。
「モチベーション」という言葉はいつ頃から使われるようになったのであろうか。
読売、朝日、毎日の一般三紙と日本経済新聞の記事上への「モチベーション」という言葉の登場回数を調べてみた。すると、1990年代には四紙合わせて年間で1、2件と、ほとんど登場していない。2000年代前半は10件前後とまだまだ少なく、2000年代後半に入って増加傾向を示し、2008年には110件と初めて100件を超え、それ以降香水中んが続いている。ちなみに2008年はリーマンショックの年である。
なんの考えもなく使っていたモチベーションという言葉はリーマンショク以降に使われ始めたのです。
なぜ急に使われ始めたのか。
筆者はこう言います。
モチベーションという言葉は思考停止のキーワードとも言える。便利な言葉なので、安易にその言葉に飛びがちなのだ。
日本経済が低迷し始め、会社は社員を上手く働かすためにモチベーションという言葉をみんなが使い始めています。
安易に使い始めた言葉で大きなストレスにも繋がっています。
「何のために?」が現代のストレスに繋がっている
モチベーションという言葉を筆頭に現代では考えさせられることが多くなっており、それがとてもストレスに繋がっています。
現代は、仕事をするにあたって「何のために?」という迷いが非常に強く存在し、それは精神を疲弊させ、モチベーションの危機を招き、心の問題を引き起こしている。
大学生などは就職する会社を選ぶときに「やりがいは?」、「何のために?」、「自分の好きな仕事は?」などを社会に出る前にかなり考えさせられ、企業側も自己分析などと言って考えさせます。
果たして社会のことを何も知らない学生にやりがいなどを考えさせることがいいのでしょうか?
学生も実際に働いてみたら全然思っていた仕事と違うと思い辞めてしまうということに繋がっているのではないでしょうか。
やりがいのある仕事とは何なのか
現代はSNSの影響などもあって仕事のことなどの情報などが入ってきやすいのでキラキラした業界などに憧れて入る人も多いのでしょう。
しかし、仕事はそんなにキラキラしているものではなく、仕事で成果を出している人はその裏で淡々とした仕事をこなし、努力し、仕事の成果に現れるのです。
どんなに脚光を浴びているように思われる仕事でも、地道な作業をコツコツとこなしている時間の方が圧倒的に長いのが普通だ。また、どんな時ごとでも必ずマンネリ化する。当初どんなにワクワクしたとしてもそれが持続する期間は長くはないのだ。
ある仕事で成果を出している人はこのように言っています。
「仕事なんていうのは、やりたくないことの方が圧倒的に多いわけだから、やる気なんてなくて普通」と言ってのけたのだ。「そんな中でも、何かの拍子でやる気が出たり、面白くなったりすることがあるんですね。お客さんが予想外に喜んでくれたとか、職場でふと口にしたダジャレが妙に受けたとか、そんなことで気分が盛り上がったりするものなんです。そういう時は、おやおや今日は結構やる気があるな、とその状況を楽しむんです」
このように仕事は大半はつまらないものだと考えていた方が何か些細な出来事に出会うことで喜びも大きくなるのではないでしょうか。
いちいち仕事のモチベーションを考えていると仕事をやる前からやる気をなくしてしまいます。
日本の職人さんなどは毎日淡々とこなし、そこにはモチベーションという言葉も存在していません。
彼らは毎日仕事に取り組むことで日本の職人芸を作り上げてきました。
職人はどのようなことを考えて仕事をしていたのか、筆者はこう言います。
「何も考えず、ただ手作業を自動化し、今日も昨日と同じように、明日も今日と同じように働く。こういう日々が何十年も続いた後、ひっそりと死んでいく。一つの仕事に職人気質で徹する人生は、心の安定という意味では非常に幸せと言えるだろう。これは、日本という社会の穏やかさにも通じるものある。」
いちいちモチベーションなどを考えて仕事をしているとストレスは大きく溜まります。
モチベーションが先にあるのではなく、行動が先にあるのです。
自分にできることを淡々とするということが今の時代に求められていることだと感じます。
今やぼくたちの未来の希望は後ろにしかない。
ある京都にある喫茶店のオーナーはこう言っています。
「僕にとっては「後ろ」が「前」なんです。ややこしい表現ですかね。どういうことかと言えば、どんどん消費のサイクルが早くなるばかりの現在、少し後戻りするしか、この先よくなることはないと思っているんですよ。悪魔の機械(インターネット)が生まれてから、ますます人や商売が均質化した。これははっきり言って、退化です。」(1)
↑私たちは本当に未来に進んでいるのだろうか
自分は現在23歳という年齢で、大学を卒業して今年新社会人としてデビューをしたのだが、周りの友達の仕事の状況などを聞いていると今の社会の状況はかなりやばいなと感じる。
「ゆとり世代」と言われる1987年以降に生まれた世代とそれよりも前に生まれら世代との分断が起きており、それと会社にぶら下がることが正解だった人たちとこれから社会に出て行く人たちとの理想の働き方が全く違うということだ。
情報化社会になり社会の仕組みや働いている人たちの考えていることがある程度筒抜けになった状態では若い人たちはある程度今の社会のヤバさみたいなのを感じている人は圧倒的に多いと思う。
今の日本は何か違うということに気づいている人は多い。
今から社会に出て行く若者はだんだん少なくなって行きます。
だが、今の企業には若手を育てる土台がある会社とない会社があると思う。
大手企業だったら教育制度は整っているところは多いのかもしれないが、日本のほとんどは中小企業であるが、中小企業は今ほとんど人手が足りておらず教育にも手が回らないという企業も多い。
人手が足りないから何も教えてもらうことはできず、そのまま放置プレイをされ、何も教えてもらっていないのに契約を取ってこいなどと言われる、そんな友達が結構多いし、もう耐えられないやめたいと言う人がかなり周りの友達に多いことにびっくりしている。
ぬるま湯の大学に浸かっていてだから社会の厳しさについて行けないだけなのか、それとも我々ゆとり世代の考え方や、働き方などが変わったからなのか。
僕は後者なんだと思う。
もう会社が私たちの生活を面倒見てくれるほどの給料も払えないし、そんな魅力もなくなっている。
会社というものに魅力を我々は感じなくなっている。
我々は「乾けない世代」である。
新しく生まれた「乾けない世代」は「意味合い」、「良好な人間関係」、「没頭」を重視するということが特徴であり、上の世代は「乾いている世代」と言われ、国や社会などを支えるという大きなモチベーションがあった。(2)
このモチベーションの違いが若い人と上の世代との大きな違いなのである。
もう完全に違う生き物が会社に入ってくると考えてもいいのかもしれない。
これからは「ワークライフバランス」の時代から、「ライフワークバランス」の時代。
日本似た国にドイツがある。
ドイツは日本と同じような国土の広さで、GDPも日本が3位でドイツが4位で日本と同じような国であると言える。
しかし大きな違いがあるそれは労働生産性である。
ドイツは1時間当たりで見た労働生産性は65・5ドルであるが、日本は42・5ドルで単純に比較すると、ドイツは日本の1・5倍以上の生産性があります。(3)
ドイツで長年働いている隅田貫さんはなぜこんなに生産性が違うのかというと「いつも100点を目指す」のではなく、「場合によっては70点でも良い」という考えだからだといっています。(4)
↑性格の違いと空気感が仕事の生産性を変える。
そしてドイツ人はまず家族ありきで、家族との時間を一番に考えて仕事を考えています。
最初に「ライフ」を考えることが「ライフワークバランス」なのです。
日本のように仕事があるから家族との時間がないと考えると、仕事の生産性も上がらず、家族との大切な時間も取れないという中途半端な最悪な結果が訪れています。
これからは最悪な未来が訪れるがどうすればいいのか
これから人口減少、高齢化というこれまで世界が経験したことがない状況を日本が初めて体験することになります。
しかしこれまでの日本がいいことづくしの条件がたまたま揃っていただけなのかもしれません。
先進国というのは多分日本と同じような道をたどっていくと思います。
人間と同じように、成長があれば、老化していくように、下降していく経済もあるのかもしれません。
劇作家の平田オリザさんは様々な地方に行くという活動もしておりこのようなことを言っています。
「頂上を目指して歩き続けて来たけれど、着いてみたら狭くて風が強くて居心地が悪かった。ちょっと降りたところにある窪地の高原とか湖畔の方がずっと気持ち良い、というようなことがあるものです。」(5)
豊岡市の中貝市長はコウノドリを増やしたことで有名ですが、その市長は「下り列車の先に未来がある」と言い、これまで優秀な人材ほど、全て上り列車に乗って都会に向かっていましたが、これからは逆になっていくとも言っています。(6)
↑大切な時間を取り戻すことに時間をかけなければいけない。
我々若い世代と上の世代がお互いの考えを理解することは相当難しいと思いますが、いつの時代も若者が変えてきたように僕等が日本を変えることを自分がいるその場からやっていかなければならないとヒシヒシと考える今日この頃である。
「好きなことだけやって生きていく」これからの時代は好きなことが大切になるよ。
「好きなことだけやって生きていく」という提案という本を紹介します。
著者の角田陽一郎さんは「さんまのスーパーからくりTV」や「仲居正弘の金曜日のスマたちへ」などを作ったディレクターです。
たくさんの芸人や芸能人と関わってる中で発見したことや、自分が好きな番組を作っている経験などから「好きなこと」をして生きていくことはどうすればいいのか私たちに教えてくれます。
成功している人に共通していることとは?
魅力的に生きている人、成功している人に多くは共通していることがあります。
それは「好きなことだけやって生きている」ということです。
明石家さんまさんや、キングコング西野、ビートたけしなどなど上げるとキリがないですが、有名な人、楽しんでいる人というのは「好きなことをやっている」います。
そんな印象をみなさんも持つでしょう。
好きなことを仕事にするには
筆者は、「好きなこと」を仕事にできている人には決定的な違いがあると言います。
好きなことを仕事にできていない人は、「好きなこと」に縛られている人。
好きなことを仕事にできている人は、「好きなこと」を創造できる人。
自分の好きな仕事につけないなどの悩みを抱えることは多いです。
ほんとに自分が望んでいることができるのか、現代には好きなことをしよう病ともいえるものが蔓延しています。
そのこともあって現代人はなにか憂鬱としているのではないでしょうか。
夢=好きなこと
という考えに縛られすぎていると筆者は言います。
好きなことを作る方法
夢の実現が難しかったり、今叶えたい夢がなかったりするなら、ほかの「好きなこと」をこれからつくればいい
これが「好きなことをつくる」というのが最大のコツだと筆者は言います。
なんでも先入観だけを持つのではなく、関心を持って取り組む、というのは一つの才能なのではないのでしょうか。
「勉強」という言い方が悪いなら、「知識を入れる」と思えばいい。どうせなら生きていくことは楽しいほうがいいんで、それにはいろいろな知識を入れたほうが面白いじゃないか。知識を入れる努力もしないで、自分の生きる世界を狭めるなんてつまんないよ。
— ビートたけしbot (@_beat_takeshi) 2017年8月23日
「自分ごと化」することで世界は広がる
なんにでも興味を持つ、知識を広げる為には何事も「自分ごと化」するのが大切だと筆者は言っています
「自分ごと化」を習慣にすることさえできれば、「努力している」という意識すら持たず、日常をただ過ごしているだけで、知識が増え、「好きなこと」がどんどん増えていきます。
これこそが最高の勉強方法と言えます。
好きなことは勝手に自分ごと化して考えているから勝手に知識はつくし、うまくなるのです、だからなんでも「自分ごと化」して取り組むことほど大切なことはありません。
昨今の世の中のように責任を自分で取らない態度というのが一番いけません。
自分で責任を取る態度こそとても大切なのではないのでしょうか。
これからは地球上みんなタレント時代に突入
今まではタレントと言えば、テレビの向こう側にいる人間、みんなから注目される人間だという認識がありました、
しかし、時代が変わり、インターネットなどが発達したことで、みんながタレントになる必要が出てきました。
視聴者側だったのが、みんなが演者側になる必要があるのです。
あなたが「好き」という独特の感情によって得た知識は、間違いなく唯一無二のものであり、それが積み重なって固有の才能になります。
今後は「好きなこと」を「才能」にしない限り、生きてはいけないのです。
まとめ
これからAIが普及していき、自分がやっている仕事がどんどんなくなっていきます。
どのような仕事がなくなっていくのかそれは「やりたくない仕事」から消えていきます。
だれもが「やりたくないな」と思う仕事からなくなっていくのです。
仕事=つまらないことという価値感が日本にはあります。ほとんどの仕事がつまらないものではないのでしょうか。
そのような仕事は機械に任せる時代になるのでしょう。
じゃあ逆に残る仕事とは何かと考えた時それは、
自分が好きなことなのではないか。
好きなことはとことん追求することができます。
そうすればどんどんおもしろいことができ、それが仕事に繋がっていくのです。
そうゆう自分の好きなことを発信して、追求できる人がこれからの時代の仕事を作っていくのではないのでしょうか。