ゆとり世代はなぜすぐ仕事をやめるのか
「ゆとり世代は我慢ができない」
「ゆとり世代はすぐに仕事を辞める」
など若い人達に向ける言葉厳しいことが多いです。
ミレニアム世代という言葉をご存知だろうか。
引用
2000年以降に成人あるいは社会人になった世代が、それ以降の世代とは異なる特性を持っていると言われ、アメリカで注目されているのだ。
近い将来このミレニアム世代が大きな変化を起こし、日本の未来を担っていく存在になっていく。
今回はゆとり世代がなにを考えているのか?
なぜ転職するのか?
なにを目指しているのか?
などゆとり世代に関することを書いていきます。
ゆとり世代の転職パターンは3つに分けられる。
・伝統的キャリア
・意識高い系
・ここではないどこか系
という3つのパターンがある。
この3つをひとつひとつ見ていこう。
「意識高い系」とは
この言葉は若者の間では良く使われている言葉だ。
「あいつ意識高い系じゃん(笑)」のような馬鹿にするような意味合いで使われる。
この転職者は学生時代から「自己実現のための自律」を考えている。
だから、1社目に入った会社などはすぐに辞めることが少ない。
これは良い点だ。
自分でしっかり未来を見ているので、多少嫌なことがあっても辞めることは少ない
「ここではないどこかへ系」とは
この転職者はとても厄介な存在だ。
確固たる希望を実現するために転職しているのではなく、その時いやなこと、その時不満なことをその都度の判断で回避する、あるいは今やりたいことを探し、それができるところへいく、そのために転職する。
軸が定まっていないので、仕事についての意義付けなどはすぐに変化してしまう。
この「ここではないどこかへ系」の若者をどうにかしないといけない。
実業家の家入一真がこんな言葉を言っている
「ここじゃないはずだって思い続けているうちは幸せに絶対になれない」
彼らは社会に漂流している。
まずは地に足をつけ、根を生やすことをしなければならない。
転職のリスク
転職をする人にはどのような特徴があるのか?
その一つには大企業ではない人が多いということです。
引用
これまでの研究を整理すると、転職経験者の多くが中小企業で働いており、大企業には比較的転職未経験が多く、収入の低い者ほど転職する傾向があるまた、学歴が低いこと
が転職をする者の特徴としても挙げられる。
就労条件が厳しい人ほど転職するのだ。
この人たちはそこまで大学のレベルは高くはない。
だからこそ、転職した先でもいい企業に入れる確率は低い。
現実は、そこまで給料が高くない労働者がいい仕事を目指して転職しているのが現実ではないだろうか。
彼らはなにを考えているのか
「ゆとり世代」はなにを考えているのかわからないという分断が起きている
彼らは果たしてどのようなキャリアを考えているのだろうか。
彼らは「自律的キャリア」を一番に考えている。
一人で生きていける力を欲しがっていると言えるだろう。
実は1990年代に日経連によって「伝統的キャリア」から「自律的キャリア」へと変わる動きを示されたのだ。
国自体が「自律したキャリア」を求める動きを求められているのに、現在になってもまったく個人の仕事という点では制度的にも変わってきていない。
国から求められているのに、社会は変わらず、個人の意識は変わってきている。
ここに大きな矛盾がある。
国から提示されているのに、社会は変わっていない。働くということに関しては日本は圧倒的に変わっていない。世界に取り残されている。
なぜ働くということが変わらないのか?
ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?: キャリア思考と自己責任の罠 (ちくま新書)
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