お金2.0 佐藤航陽 新たな時代を作っていくあなたに。
ビットコイン、仮想通貨などが出てきて、巷でも話題になってきている。
この新たに出てきたこいつらはなんなのか?
これから新たなお金になるなるのか?
資本主義の未来はどうなっていくのか?
このことがこの本には全部書いてある。
未来の経済、価値とは何なのか、これからの生き方などが詳しく書かれている。
間違いなく全人類必読である。
現実の成り立ちは「お金」「感情」「テクノロジー」
筆者は未来への影響を決める大きな要素は「お金」「感情」「テクノロジー」だと言っています。
これらの異なる3つのベクトルが相互に力を及ぼしながら未来へ影響を与えていき、一番力が強いのは「お金」、次に「感情」、「テクノロジー」の順番で影響を与えます。
筆者は竹中平蔵さんから「世の中は連立方程式のようなものだ」と言われ納得したと言います。
既存の経済と仮想通貨は何が違う?
最近ではビットコインなどの仮想通貨が流行っています。
これが未来を変える技術だと感じる人もいますし、危ないものだと感じる人もいる。
筆者は既存の経済と仮想通貨は全く違うもので、野球とサッカーの違いのようだと言っています。
私もよく既存の経済と、仮想通貨などの新しい経済の話をする時に、「こちら側」と「あちら側」というふうに区別して、頭の中のスイッチを切り替えるようにしています。意識しないと同じような枠組みで考えてしまいがちですが、野球とサッカーぐらいに別の仕組みだと区別しないと、目の前で起きていることは正しく認識できません。
新しいものが出てきた時に、それに似た業界の前提知識があると、その知識に当てはめて新しいものを見てしまう傾向があります。しかし、それは危険です。仮想通貨も既存の金融業界の人ほど理解に苦しみ、全く前提知識のない若者や一般の人の方が自然に受け入れて使いこなしてします。
制度的にも全く別物だと考えないといけない。
これは現在の資本主義の成り立ちを知り、これからのお金がどのような変化をしていくのかを知ればわかる。
経済の民主化が始まっている
資本主義は制度的に疲弊し、もう限界に近づいている。
現在の資本主義では、9割のお金が投資などによって作られており、一般の人の消費によって動くお金は1割しかないのだそうです。
だから消費が少なくなっている現在とても不安定なシステムなっています。
お金も余りすぎており、投資家たちはお金を投資するところがなくて困っています。
現在新しい通貨などが出てきているのは「お金」の利用価値がなくなっていくことと考えれば良い。
インターネットが出てきたことによって「知識」を持っていること自体が意味を持たなくなったと同じように、「お金」の価値が急速になくなってきている。
この動きを「経済の民主化」と言います。
「お金」が大きな意味を持っており、持っている人こそが正義でなんでもできる世界が資本主義だった。
しかし、「お金」の価値がなくなってくることで、一般の人も力を持つことができる世界になっていく。
お金そのものには価値がなくなっていき、むしろどのように経済圏を作って回していくのかというノウハウが重要な時代に変わっていくと考えています。
テクノロジーによって個人個人が力を持つことができる世界にこれからなっていきます。
価値主義へと変わっていく
資本主義の力が「価値」を提供できる人がこれからはチャンスがあります。
資本主義ではお金によって「価値」が図られましたが、お金で図ることのできない所にチャンスがあります。
人間の内面的な価値に関しては、現在の資本主義の枠組みでは上の世代が認識しにくく、ここには大きなチャンスが存在しています。
この先は「自分の価値を高めておけば何とでもなる」世界が実現しつつある。
「僕らの世代にとっての課題は、誰もが人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」だ。
これからは全人類が自分の人生の目標ややりたいことができる世界になっていくことが必要です。
そんな世界が訪れるのです。
だから自分は何が好きで、何に価値を感じるのか、何が楽しいのか、といったことを知る必要があります。
自分という人間を深掘りして対話していくことが必要になるのです。
まとめ
佐藤さんはお金に苦労し、お金のことを考え続け、実際に行動をし続け第一線で活躍している方です。
その人から出てくるお金のことはとても説得力があり勉強になります。
今急速に動いている現在の状況を知るのにこの本は最適で、素晴らしい。
頭のいい若い人は日本にもたくさんいて、その人たちは圧倒的に優しい。
この世界を優しい世界にする。そんな思いが伝わってきます。
これからの日本はとても暗い世界が待っています。
でも若い人が大きな力になって変わっていく、そんな楽しみな世界も広がっているように思うので未来が楽しみでもあります。