思想の備忘録

農業のこと、本のこと、思想のことなどなど

正田圭さんの本でファイナンスの基礎を勉強しよう。

 

ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい

ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい

 

 

 

正田圭さんは15歳で起業し、19歳で会社を売り、その利益で22歳で年商35億の会社を作りあげたとんでもない人物だ。

 

まあこういう人物を天才と呼ぶのだろうが、いろんなインタビューを読んでみると15歳で起業し、詐欺師にも騙され、資金が尽きそうになるまでいくなど数々の失敗をしている。

 

その経験から生み出された知識はとても参考になる。

ファイナンスと聞くと数字が苦手だからできないと思うがこの本「ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい」では数字はあまり出てこなく、難しい言葉も使われることなく書かれている。

 

正田圭さんはこう言っている。

 

私は、ビジネスの世界で生きていくなら、ファイナンスの習得は必要不可欠なものであり、今後ますますファイナンスを理解する意義は大きくなっていくと考えています。  わが子に小さいうちから学ばせたいものとして、よくプログラミングや英語などが挙げられますが、私ならどれか一つと言われれば、迷わずファイナンスを選びます。

 

これから起業をしようと考えている人、世の中はどうやって動いているのか、などを知りたい人はこの本は参考になると思う。

 

 

ファイナンスとは何か?

 

ファイナンスを聞くと財務や、数字を見て考えることなどを想像するかもしれないが、全く違う。

ファイナンスとは「物の値段を考えること」です。

 

ファイナンスとはノウハウでもなく特殊スキルでもなく教養であり、お金という枠組みで思考するためのフレームワークであるということなのです。

 

 このように勉強するだけでは身につけることができないのです。

経験して、学んで、使うことで磨かれていく能力です。

だから若いうちから実際に経験することが大切です。

 

著者はこう言っています。

私は、ビジネスの世界で生きていくなら、ファイナンスの習得は必要不可欠なものであり、今後ますますファイナンスを理解する意義は大きくなっていくと考えています。  わが子に小さいうちから学ばせたいものとして、よくプログラミングや英語などが挙げられますが、私ならどれか一つと言われれば、迷わずファイナンスを選びます。

 

ビジネスをするにはまずはお金のことを一番に考えなくてはいけません。

きちんとお金のことを知っていることが必要な能力になります。

勉強で身につけることができないこそ、ファイナンスを使いこなせる人材はとても貴重で現代にはとても少ない人材となっています。

 

 

数字では見えない部分を価値付けをする

ここ20年の間にM&Aのボリュームは約10倍になっています。

なぜこんなにも増えているのかというと、企業の事業の優位性が保てる時間が少なくなってきているために、ポジションを次から次へと取らなければいけない状況になっています。だから企業を買収しポジションごと買ってしまおうという考えになっているのです。

 

21世紀の前半で急速に成長している企業は全て、M&Aで成長しているのです。  みなさんが事業家として、企業のトップに求められている技術の最終形は、このようなM&Aを行うためのファイナンスの技術なので

 

M&Aをするには企業に値段をつけないといけません。

それにはファイナンスという教養があり、ノウハウがその企業が持っているかが鍵になります。

 

なぜ経営者がM&Aをするのかという最大の理由は経営者の能力を示すためです。

M&Aは誰にでもできますが、成功させることは難しいからです。

 

ソフトバンク孫正義も最初にボーダフォンM&Aを成功させたことで今のソフトバンクの地位を作り、孫正義という人物も有名な経営者の一員になりました。

 

リーマンショックは誰も悪くはない

 

なぜリーマンショックは起きたのでしょうか?

そして誰が悪者だったのでしょうか?

筆者は誰も悪くはなかったと言っています。

 

リーマン・ショックが起きたときも、投資家の多くが「デリバティブという手法でリスクを分散させているから大丈夫だ」と言っていましたが、これについても、後にバイアスだったことが証明されています。  こういう先入観が市場参加者たちの間に蔓延し始めると、バイアスを信じた投資家たちが資金を投入し、次第にマーケットが膨張していきます。要するに、バブル様相が作られていくのです。

 

頭のいい人たちが考えていても適正な予測をすることは難しいのです。

この事件でサブプライムローン証券化するという考えは自体は良く、個別に経済活動を見ても悪いところは見当たらなかったそうです。

 

このように経済はとても不確実性が高い物です。

そもそも株価と物の適正な値段の正解はなく、設定することは不可能なのです。

 

だからこそファイナンスの世界には儲けることができ、チャンスがあるのです。

リーマンショックでさえ誰も予想することができなかったのですから、普通の人に株価など上がったり下がったり予想することは不可能に近く誰も予想することは難しい。

 

 

ファイナンスの知識はこれからさらに重要になってくるのでしょう。

いろんな能力も必要になりますが、きちんとファイナンスの知識を身につける意識を持って仕事をするのも大切です。