社会保障から考える日本の次の成長モデルとは?
みなさん社会保障はご存知ですか
社会保障自体は知っていることでしょう。
一般的な所では給料から結構惹かれる税金や、保険料、などが身近です。
しかし、社会保障はもっといろんな種類があり、個人によっていろんな使い方があります。
あることで救われる人もいれば、健康な人はなんで給料から高いお金を引かれるんだと思っている人もいます。
つまり、その人の置かれている立場や状況によって、見えている社会保障の風景はまったく違っているわけです。
このことが社会保障の理解することの妨げになっています。
一人一人に対する社会保障は違うということが難しいところです。
社会保障があるからリスクが取れる
しっかりとした社会保障があることで人間はいろんなことに挑戦できます。
長い景気低迷の20世紀終わりから21世紀で一番経済が成長したのはアメリカと北欧です。
なぜ成長できたか、それは、
きちんとしたセーフティーネットがあることで、いろんなことに挑戦でき、様々なイノベーションが生まれるのです。
社会保障がしっかりしていることで経済も成長します。
スウェーデンはなぜあれほどの重税に耐えることができるのか
スウェーデンなどの北欧の国はかなり重税です。
税金は25%そして国民負担は58%と日本より多く、
かなり税負担は重くなっています。
なぜ国民は重い税負担に耐えることができ、どのようにしてこのような制度を作り上げたのか。
多くの人はきちんとした恩恵があるからこそ成り立っていると勘違いしています。
その考えは実は違います。
実はしっかりと国民に社会福祉の大切さを教育しているからである。
つまり、その国をつくっている根本の価値観や理念、哲学が分からなければ、社会保障の制度だけ教えても、その意味するところ、本質は理解できない。
残念ながら日本の教育はそこのところをきちんと教えていないように思います。社会保障が何によって支えられているのかを、ちゃんと教えていないということです。
しっかりとした教育があるからこそ、しっかりとした社会保障を作ることができるのです。
まずは教育から変えることが必要になります。
これからの日本は知識産業へと移ることを考えよう
これもまたスウェーデンの話になるが、
日本と同じ製造業を中心としていたが、知識産業へと徐々に変化していったことが社会を活性化できました。
引用
スウェーデンは、積極的な労働市場政策にGDPの1%から2%という大きな予算を使い、職業能力開発や人的資源育成により重点を置いた政策を実施しています。
産業構造の転換で職を失った人が別の分野で働けるように再教育するシステムです。失業者に単に雇用保険を給付するのではなく、給付の条件として職業訓練を義務付け、積極的に人材育成して、新しい労働市場に送り込む仕組みです。
このような考え方で組み立てられる施策は、ウェルフェアではなくて、ワークフェアと呼ばれています。
人が少ないから物を売ることは難しい、だからそれだけで食っていくことは難しいのです。
だから知識産業へと変化する必要があります。
しかし、日本の知識産業は大きく世界から乖離していると言わざるを得ない。
アニメなど素晴らしいものもあるが、安い給料ということが問題となっている。
日本のアニメもnetflixに買われていき、アメリカの食い物にされる可能性もある。
どうしても日本はお金の使い方が上手いとは思えない。
お金を人的資本に投資するという考え方
スウェーデンは働けなくなった人に失業保険のようにお金を給付するのではなく、
新しく働けるように職業訓練を受けることが義務になっている。
給付から能力開発型に重点を移した北欧やイギリスの社会保障制度の転換は、新たな成長モデルのヒントになり得ると私は思います。
なるべく多くの人が働き続けられる社会環境をつくる、なるべく多くの人が自立して社会参加できるような社会にする、そのことによって、現役世代の生活が保障され、人々が能力を発揮し自己実現できるようになり、
結果、格差と貧困の拡大を回避し、社会を活性化することができるこれが、北欧諸国がつくった新たな成長モデルです。
この成長モデルを日本は目指すべきです。
まとめ
これからガラッと日本の状況は変わっていきます。
このままではただ衰退するだけの国になるのか、新たなモデルとなるのか。
ここ10年20年で試されるんだと思います。
衰退しているこの国で我々が生きる理由は、日本を変えるという所なんではないでしょうか。
ゆとり世代はなぜすぐ仕事をやめるのか
「ゆとり世代は我慢ができない」
「ゆとり世代はすぐに仕事を辞める」
など若い人達に向ける言葉厳しいことが多いです。
ミレニアム世代という言葉をご存知だろうか。
引用
2000年以降に成人あるいは社会人になった世代が、それ以降の世代とは異なる特性を持っていると言われ、アメリカで注目されているのだ。
近い将来このミレニアム世代が大きな変化を起こし、日本の未来を担っていく存在になっていく。
今回はゆとり世代がなにを考えているのか?
なぜ転職するのか?
なにを目指しているのか?
などゆとり世代に関することを書いていきます。
ゆとり世代の転職パターンは3つに分けられる。
・伝統的キャリア
・意識高い系
・ここではないどこか系
という3つのパターンがある。
この3つをひとつひとつ見ていこう。
「意識高い系」とは
この言葉は若者の間では良く使われている言葉だ。
「あいつ意識高い系じゃん(笑)」のような馬鹿にするような意味合いで使われる。
この転職者は学生時代から「自己実現のための自律」を考えている。
だから、1社目に入った会社などはすぐに辞めることが少ない。
これは良い点だ。
自分でしっかり未来を見ているので、多少嫌なことがあっても辞めることは少ない
「ここではないどこかへ系」とは
この転職者はとても厄介な存在だ。
確固たる希望を実現するために転職しているのではなく、その時いやなこと、その時不満なことをその都度の判断で回避する、あるいは今やりたいことを探し、それができるところへいく、そのために転職する。
軸が定まっていないので、仕事についての意義付けなどはすぐに変化してしまう。
この「ここではないどこかへ系」の若者をどうにかしないといけない。
実業家の家入一真がこんな言葉を言っている
「ここじゃないはずだって思い続けているうちは幸せに絶対になれない」
彼らは社会に漂流している。
まずは地に足をつけ、根を生やすことをしなければならない。
転職のリスク
転職をする人にはどのような特徴があるのか?
その一つには大企業ではない人が多いということです。
引用
これまでの研究を整理すると、転職経験者の多くが中小企業で働いており、大企業には比較的転職未経験が多く、収入の低い者ほど転職する傾向があるまた、学歴が低いこと
が転職をする者の特徴としても挙げられる。
就労条件が厳しい人ほど転職するのだ。
この人たちはそこまで大学のレベルは高くはない。
だからこそ、転職した先でもいい企業に入れる確率は低い。
現実は、そこまで給料が高くない労働者がいい仕事を目指して転職しているのが現実ではないだろうか。
彼らはなにを考えているのか
「ゆとり世代」はなにを考えているのかわからないという分断が起きている
彼らは果たしてどのようなキャリアを考えているのだろうか。
彼らは「自律的キャリア」を一番に考えている。
一人で生きていける力を欲しがっていると言えるだろう。
実は1990年代に日経連によって「伝統的キャリア」から「自律的キャリア」へと変わる動きを示されたのだ。
国自体が「自律したキャリア」を求める動きを求められているのに、現在になってもまったく個人の仕事という点では制度的にも変わってきていない。
国から求められているのに、社会は変わらず、個人の意識は変わってきている。
ここに大きな矛盾がある。
国から提示されているのに、社会は変わっていない。働くということに関しては日本は圧倒的に変わっていない。世界に取り残されている。
なぜ働くということが変わらないのか?
ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?: キャリア思考と自己責任の罠 (ちくま新書)
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メキシコ人より日本人が早く死ぬ理由
メキシコは日本よりも困窮しています。
しかし、自殺率は日本の6分の1でとても少ないです。
日本というと1998年から13年連続で自殺者は増え、うつ病患者は2008年には100万人を超えています。
物質的にも豊かなはずなのになぜ日本人は幸せではないのでしょうか。
メキシコ人と日本人が違う理由は腸内細菌の量です。
腸内細菌のエサである食物繊維を世界で最も多く摂取しているのがメキシコなのです。
そしてもう一つメキシコ人は「ハゲない、死なない」と言われており、
その理由は、食物繊維の摂取量のほかに、トマト、唐辛子、そして「自分を信じること(認知)」を挙げ、それらは「四つの宝」と呼ばれて大切にされているのです。
食べ物に大きな秘密が隠されているのです。
人間は食べるもので性格も、生き方も変わるのです。
食物繊維が少なくなるにつれて自殺者は増え、病気も増えた。
日本人の食物繊維は1951年には一人あたり一日27グラムあったものが、
1994年には16グラムになり、現在では半分以下の12グラムにまで減っています。
食物繊維がとれなくなるにつれて、自殺者が増え、うつ病患者が増えているのです。
日本の自殺者数が13年連続で3万人を超えていると述べたが、自殺率は世界6位(2009年)であり、日本より上位なのは、ベラルーシ、リトアニア、ロシア、カザフスタン
ハンガリーで、いずれも政治体制が不安定な国ばかりだ。一方で、自殺者の少ない国は、腸内細菌のエサである食物繊維の摂取量が多いという疫学調査もある。
このような調査もあるのです。
なぜ日本人は腸内細菌が少なくなったのか。
筆者はこういっています
それは、私たちが、腸内細菌のエサとなる、食物繊維、オリゴ糖や糖アルコール、乳清発酵物などを含む食べ物を食べなくなり、反対に、腸内細菌が嫌う、保存料など食品添加物
の入った加工食品やジャンクフードを好んで食べるようになったためだろう。
腸は別名「第二の脳」と言われています。
腸を良い状態に保つことが、人間にはとても大切なのです。
現代人は脳が喜ぶ食べもの、添加物や、甘いもの、塩辛いものなどを好んで食べています。
「頭」で食べていると言えるでしょう。
しかしそれは脳が喜んでいるだけで、腸や体は喜んでいません。
第二の脳である、腸のことを考えた食事を摂ることをしないといけません。
さあ腸を考えた食べ物を摂ろう
まずは腸内細菌を増やしましょう。
免疫力のおよそ70%は腸内細菌が握っていると言われています。
豆類、穀類、野菜などの植物性食品を摂るようにしましょう。
腸内細菌が住みやすい環境を作り、エサとなる食物繊維が大切になります。
乳酸菌はストレスに効果があることがわかっています。
ストレスは腸内環境を悪くします。
腸を大切にすることを考え、ストレスを軽減させる。
これで人間は幸福になれます。
お金を貯めるにはこの1冊を読んで欲しい。本多静六。人生と財産。
本多静六を知っているだろうか。
知っている人は少ないだろう。
この人かなりすごい人なのだ。
貧乏な家から学者になり、投資で億満兆者になり、明治神宮をつくり、あの日本の最高の実業家渋沢栄一郎の顧問をつとめた人物だ。
あの大金持ちの顧問ということは、もはや神様レベルだ。
そんな人が本を書いている。
それが「人生と財産」だ。
あらすじを読んでみましょう。
本多静六は、1866年に生まれ、苦学して東京帝国大学教授となる。
25歳で人生計画を立て、貧しい学者生活の中から資産形成に励み、
40歳にして百億円余りの資産を築くも、思うところあって60歳でそのほとんどを寄付した伝説の人。
渋沢栄一、安田善次郎後藤新平、ら当時のトップ実業家の顧問として活躍した。
その堂々たる「畜産術」と見事な金銭哲学は、今も多くの人を魅了してやまない。
まさに日本を陰で支えていきた人ともいえる。
お金の神様だ。
なぜこんなすごい人がいるのに日本の学校では教えてくれないのか。
今は新書で「人生と財産」は出版されているが、元の本は9800円もする。
巻物というか、聖書のような神聖な感じだ。
お金の貯め方、投資の仕方、使い方、それから、人生のことなど大切なことが書かれている。
これは全日本人は必読の本だ。
変な自己啓発本などいらない。
この「人生と財産」だけあればいい。
この一冊を隅々まで擦り切れるくらい読んで、実践すればお金持ちなど簡単になれるだろう。
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仕事を生きがいにするな 泉谷閑示
日本には過労自殺、長時間労働、残業、などなど問題がたくさんあります。
海外からは日本では仕事をしたくないと言われています。
バカにもされているでしょう。
もう仕事の意味を考えることをしないといけません。
米国AmazonやFacebookで働いてる日本好きで優秀なエンジニア結構出会うんだけど、揃って「日本企業では絶対に働きたくない。」と日本企業経験者含め言うのマジで大問題だと思うわ。これ解決しないとIT産業一生追いつけない感しかない。
— 東京が1番坊っちゃん in シアトル (@Aso0331) 2017年7月23日
労働環境が過酷になればなるほど、その業種に必要な能力の人ではなく、過酷な環境に耐えられる人が増える。そして過酷な環境に耐えられることが「能力」として捉えられるようになり、その「能力」を競い合い始め、さらに労働環境が悪化する。結果、本来必要な人材は去り、職場は単なる我慢比べ大会に。
— 加藤よしき (@DAITOTETSUGEN) 2017年7月22日
現代の「仕事」とは「労働」にすり替わっており、皆が奴隷以下の存在に成り下がっています。
ギリシア人は「労働」を軽蔑しており、奴隷がするものだと考えていました。
時代は進み、すべてが豊かになったのに、現代人は奴隷になってしまったのです。
ギリシャの人々は、生きる必要に迫られて「労働」に束縛されてしまうことは、家畜のように動物的なレベルに留まるものだと考えました。よって「労働」は、人間らしい「仕事」や「活動」、ひいては「観照生活」を妨げるものであると考え、「労働」を任せるための奴隷を必要としたと言うのです。
奴隷に成り下がってしまった私達の「仕事」を一度しっかりと考える必要があります。
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人手不足と言われているのになぜ賃金が上がらないのか?
現在の日本は人材不足と言われています。
若者が少なく、高齢化が進んでいます。
高齢者が多く、働く若者が少ない。
こんな状況になっています。
しかし、給料が上がらない。人手不足なのに上がらない。
なぜなんでしょうか?
働き手が少ないのになんで賃金が上がらないのか不思議に思ったことはありませんか?
大きく理由を3つ上げます。
1.給料は下げにくいから、給料を上げにくい。
2.人材育成ができていない
3.就職氷河期の影響
これらの理由でなぜ賃金が上がらないのか説明していきます。
給料は下がりにくい。
給料は下がりにくいんです。それが給料が上がりにくい原因となっています。
これはどうゆうことなのか。
給料が下がりにくいっていいことじゃないか?と思うかもしれませんが、
下がりにくいから給料を上げることが難しい。
人間は増える喜びよりも、減ることの方が大きな心理的ダメージを受けます。
これを「損失回避特性」と言います。
増えることよりも減ることの方が人間は嫌がります。
だから一度支給された給料が基準となってしまい、そこから給料が下げられてしまうと大きな抵抗感を感じます。
このような話は経済学では昔から言われています。
有名な経済学者のケインズは給料は下がりにくいことを「貨幣錯覚」と言っています。
日本では給料を下げる企業は少ない。
日本は過去のバブル崩壊、長期不況、リーマンショックなどの大きなショックを受けてきたが日本の企業は給料を下げることは8割の企業で行われていなかったことが分かっています。
給料を下げない企業が多かったのです。
するとどうなっていったのか。
給料を下げた企業ほど給料があがる
不況期に給料を下げた企業は経営が好調な時は給料が上がっていることが分かっています。
過去10年間で所定内給与のカットを実施した企業ほど、所定内給与改定額が大きいほか、利益率の上昇に伴ってより多く所定内給与を引き上げていることが明らかになった
日本企業の多くは給料を下げることをしなかったから、賃金を上げることができない原因の一つと言える。
大企業の内部留保はたくさん眠っている
企業にはたくさんの内部留保が眠っているところがたくさんあります。
大企業と言われるところには兆という金額があります。
それは従業員に還元されることは少ないです。
企業が好調でたくさんの利益をもたらすことがあっても、企業側は給料を上げることを怖がってしまうのです。
人材育成ができない。
給料を上げる一番早い方法は個人のスキルを上げることです。
周りの人間との差別化、専門性を持つことでその人の価値は上がります。
皆が同じ能力をもっていても意味はありません。
日本は分厚い中間層を持っていることが大きな特徴でしたが、1990年代低賃金層、中間層、高賃金層とすべてにおいて給料は上がっていましたが、
2000年代になると、中間層は大きく給料は下がってしまった。
高賃金をもらっている(スキルがある)人材だけが給料が上がっています。
なぜ中間層が減ったのか?
2000年代にアメリカ企業の変化によって日本の人事制度に変化をもたらしたことが一つの理由です。
80年代までのアメリカ企業の働き方は会社の中心となる人材の雇用を保障しながら、長期勤務を促し、内部育成を行っていた。
日本のような終身雇用や年功序列の制度を持っていた。
しかし、80年代以降に市場原理が企業に持ち込まれることによって変化が起こった。
企業と従業員の関係が変化し、勤続は短期化し、内部の育成に力を入れなくなった。
資本主義の市場が企業に持ち込まれることで短期で結果を出さないといけなく、雇用契約も短期化し、人材は流動化している。
長い目で人材を育成するということは難しくなってしまった。
高賃金で働ける人は内部で育成を受けることができる。
企業の為になる人材なら長い間育成を受けることもできる。
そして中間層と高賃金層は格差が広がっている。
個人のスキルを上げることを考える
人材育成がないとなぜ賃金が上がらないのか?
理由は、多くの会社が育成をすることができないから、労働市場に人材が供給されることもないので採用することができないからです。
現代は転職がしやすい時代でもあるが、一つの企業で一つのことを特化して学ぶということが大きな価値を生み出します。
人材育成をしっかりと注目していろんな所で勉強などをする機会を設けないといけない。長時間労働なんかするのではなくて、自分でなにかを勉強する時間を作らなければならない。
膨大な選択肢があり嫌ならすぐに投げ出せる時代だからこそ、特定の領域に特化して強みを磨き上げ、執着を持ってやり抜く人は大きな信用を得やすくなった。反対、半端な知識やスキルや経験の価値が急速に失われてきている。
— Katsuaki Sato (佐藤航陽) (@ka2aki86) 2017年7月22日
就職氷河期世代の影響
氷河期世代とは
2010年代半ばの時点で、働き盛りの30代後半から40代前半の世代の多くは、彼ら彼女らが新卒採用活動を行っていた時期が長く厳しい不況期と重なっており、いわゆる「就職氷河期世代」と言われている。
氷河期世代の人達はかなり悲惨な状況になっていている、他の世代に比べて賃金が圧倒的に低くなっている。
時期が少し違うだけで同じ大学卒や高校卒であっても賃金が大きく格差があるのだ。
なぜそのようなことになったのか?
1.日本型雇用慣行の崩壊と成果主義等に代表される新しい人事、給与制度の導入時期が、氷河期世代が働き始めた時期に重なった。
2.長引く不況や国際競争の激化に伴う企業側の余力の喪失により、労働分配の低下や賃金カーブのフラット化・昇給の抑制などが生じた時期に就職氷河期が重なった。
3.社内研修など企業内における教育訓練や人材育成を行う余力も失われた時期に、就労初期の仕事うぃ覚える時期が重なって、氷河期世代は十分な職業能力の蓄積ができなかった。
4.大量採用をしたバブル期就職世代(40代後半から50代前半)の人口が多く、氷河期世代は昇進、昇給の面で不利益をうけた
5.バブル期就職世代と比べて、氷河期世代では、規模の小さい企業に就職したり、転職が一般かしたりしたことで勤続年数が短くなった。
このような理由で氷河期世代は賃金が上がることが難しくなった。
上の世代と少し時期が違うだけでかなりのダメージを受けてしまっている。
就職氷河期世代の労働者の割合が一番多い。
2015年時点で30代後半から40代前半にさしかかっているのが「氷河期世代」である。
この労働者数の割合は27.3%を占めていて、どの年齢の階層よりも多い。
不利益を受けている「氷河期世代」が今一番多く働いていることが賃金が上がらない理由の一つなのだ。
就職氷河期世代の賃金が上の世代に比べて低下していることは、全労働者の賃金の押し下げ要因として一定のインパクトを与えていると推測できる。つまり、人口サイズの大きい就職氷河期世代の賃金が低く抑えられていることは「人手不足なのになぜ賃金が上がらいのか」という疑問に対する一つの回答になっていると考えられる。
大きな変化の時にどうする
日本は働き方などで大きな変化をしなければいけない時期に差し掛かっていると言える。
これからの労働人口は少なくなる。団塊の世代がごっそり抜け、高齢化を迎え、働ける若者は少なくなる。大きな負担を若者は背負うことになるだろう。
今のように長時間労働、効率的な働き方ができない、スキルが見に付かない状況では日本の未来は暗いだろう。
世界に置いていかれている日本はこれからもどんどん離されていくのだろうか。
きちんと考えないといけない時期に差し掛かっている。
引用